様々な用途の設計をしながら日々考えること

設計は、発想・着眼点は、とても大切です。

様々な事例を見ていたり、世の中の社会情勢を追いかけていたり、常に情報を集めて自分の中で消化しながら、
プロジェクトごとに求められていることに対して、的確な提案ができるかだと思います。

そして経験や引き出しの多さも重要です。

顧客の要望や敷地の条件などで、答えを出すことが難しいことがありますが、
工夫を持って提案したものは、次に必ず生きると考えています。

用途ごとにどういったことが違うのか

今まで設計してきた用途を交えながら、どんなことを考えているのかなど、
少しまとめてみたいと思います。

例えば病院の設計の場合

機能的な計画、患者目線でのプランニング、スタッフ目線でのプランニング、医師目線でのプランニング、
そして待合などは落ち着きのや癒しのある空間づくりなどとても大切です。
オペなどは災害のときに電気が使えないと命に係わります。
構造的にも安心できることや、発電機などをきっちり整備することは大切です。

例えば庁舎の設計の場合

庁舎では、初めて来た人でも分かりやすいこと。
窓口は分かりやすくオープンに、議場などは議決をする場として格式を持つなど、
エリア分けやセキュリティをきっちり担保することなど必要になります。
その自治体ごとのシンボルとして、親しみのある建物にするために考えることはとても大切です。

時には避難所にもなりえます。災害時のよりどころとなる、バックアップ体制を考えておくことが重要です。

例えばオフィス設計の場合

単に人が集まって仕事をするだけではありません。
オフィスで人が集まるメリットは、人と人とのコミュニケーションによって、
一人では発想できないことでも、知恵を重ねあって新しいものを生み出す・考えることは重要です。
仕事を集中できる場を設けるだけでなく、人と人との交流を生み出すことや、
他の人の動きを見て刺激を受けることなどとても大切です。

例えば改修設計の場合

改修では、過去の設計でよかった部分、課題がある部分が見えます。
例えば、どんな納まりだと汚れやすいのかとか、耐久性のある素材はどうかが見えてきます。
更に、時代に応じて間仕切りの変更など対応しやすい計画になっているかなど、
長い間使うための大切な考えを学ぶことにつながります。

実際に設計するときは、今までよりも価値を高める改修とできるかが大切です。
使っている人の思い入れのある部分は記憶の継承として残す。
利便性を上げるための改修であれば思い切って手を入れるとかです。

例えば住宅設計の場合

住まい手の生活スタイルを理解しながら設計することはとても大切です。
一方で、こういった住まい方もありますよという、
違う事例を交えながら、夢や想像を膨らませていくことがとても大切に思います。
快適・楽しい・落ち着く・家事がしやすい・きれいな景色が見えるなど、
そういったことはベースに押さえながらですが。

考えれば考えるほど、いい建築づくりにつながる

私自身は、用途に特化した設計ではなく、新築・改修を問わない設計をしてきました。

建築設計は、いつまでも謙虚に学ぶことが大切です。
違う用途をやるからこそ、別の目線から見て気づくことが多いと感じています。

逆に言えば、共通して大切にすることは、
建築設計の本質であったり、自分が大切にしていることであると思います。

知れば知るほど面白い。いろんなことを経験すればするほど知識が増える。
考えれば、考えるほど、かならずいいものができる。

徐々にHPを更新しながら、そういったことを見ていただける人にも分かるようにしていきたいと思います。