建て替えのローテーションを確認する
敷地の中で現地建て替えを行う際には、
必ず建て替えのローテーションを確認しておく必要があります。
❶既存の建物は残したまま新しい建物を建設
❷既存建物から新しい建物に引っ越し(※仮使用申請)
❸既存建物の解体
❹外構整備
この際に、工事を行っているときに安全性を確保できるか、
建物へのアプローチが問題なくできるかなどを確認しておく必要があります。
工事期間中に建物の近くに入ってくる最も大きな車の車種を確認して、
諸元から軌跡を算出してスペース等の確認を行いました。
以前上げていた内容から、少し掘り下げたものです。
10人乗りのハイエースでどんな軌跡になるのかですが、まずは諸元を確認します。
車の幅1880・全長が5380とありました。
ホイールベースが3110、前輪トレッド1655とありますので、スケッチを描いたものが左です。
ハンドルを動かすと当然前輪で向きを変えることになります。
最小回転半径は後輪の軸と、前輪の外側の車輪から最小回転半径の長さが交錯する場所が、
車の回転の際の中心になります。
(言葉では伝えにくいので、左上の図が確認のためにスケッチした資料です。)
そしてそこから、180°回転する際の軌跡が右上の図になります。
理論上は低速度でハンドルを目いっぱい切ったときの回転半径ですので、
ここから余裕をみて車回しなどを確保する必要があります。
果たして車回しを確保して、仮囲いで区切って工事ヤードを確保して、
歩行者の安全性も確保してなど、考えることはいろいろありますが、
最善を尽くす計画を考えるしかありません。
このあたりは、作図した内容を基に配置図に落とし込んで確認をします。
軌跡を作成する作業は10分もかかりませんので、慣れるとどんな自動車でも作図できます。
(トレーラーやバスなどの後輪タイヤが複数あるものなどは、そのまま使えないはずですので、注意が必要ですが・・・)