設計者・施工者・メーカーの知恵を結集する大切さ

いい建築をつくりたいという思想は、設計者も施工者も同じです。

今進めている現場の所長さんとは、いつもそんな話をしながら、
どうやったらうまく進められるだろうかという議論を、週に2回はしている気がします。

仕事の中での理想と現実

とは言え、そういった理想論を話すにしても、全てがそうもいくとは限りません。

どうしても工事は、いろんな企業さんに専門工事を分業しながら進めていくことから、
サッシであればサッシ業者さん、家具であれば家具の業者さん、サインであればサインの業者さん
といった具合に、それぞれの専門の方と打合せをします。

でも・・・、担当者によっては、「これはできません」という即答で言葉が発する人もいます。
聞いていると、技術的にできないが理由ではないです。
正直、こっちが言うことをやろうとすると、
調整や製作がめんどくさいんだろうなということが露骨に伝わってくる人もいるのが現実です。
(今日もある工事関係者をどう動かすかで、所長と頭を悩ませていました)

私はこれをできません!は言いません

私であれば、できないことも検討した結果でしか言葉を出しません。
できないことであれば、どうやったらできるのかなど、必ず代替案を考えますが、
そういう方向にいろんな人を動かすことはとても難しいです。

即座にできませんと言う人に、伝えたいこと

もっといい会社さんは世の中にはいっぱいいる!ということも頭にいつもよぎりますが、
そうだとすると離島の業者さんは力を落とす一方で、島内の仕事がそのうち回せなくなってしまいます。

いい建築をつくりたいと思いながら、建築をつくる過程で関わる人にとっていいことでなければ、
本当の意味で地域に貢献する建築ではないのかもしれません。
建築の質を落とさずに、身近にいる人ができる施工方法に関して知恵を絞ること、
そして一緒に技術を高めながら、チームで仕事に向き合っていくことが大切と思っています。

そういったことも考えながらバランスを取って仕事を進めること、本当に根気のいることです。
めげずに、歯を食いしばりながら、がんばりたいと思います!