発注者とコミュニケーションを取るための技術(その1)
打ち合わせにおけるコミュニケーションの課題
設計の打ち合わせをする際に、以前は平面図などの図面で説明をしてきました。
我々設計する者は、平面図・スケッチなどを駆使して、空間のイメージをしながら図面化していきますが、
平面で空間の広さやつながりを説明しても、なかなか伝わりません。
住宅の設計で打ち合わせをされた方などは、体感されてきたことと思います。
空間のイメージは全てパースで説明できるか
パース(透視図)は、昔は手書き・今はCGが主体で、空間を説明する上では欠かせないツールです。
しかしながら、特定のアングルからの図であることから、全体が想像しづらいことなどもあるのが現状です。
パノラマパースを使いこなすこと
今設計で使っているのは、360°どういったアングルでも見れるような、パノラマパースを設計段階で使っています。
通常のパースとは異なり、アングルを自在に選ぶことができるため、多角的に検討ができるわけです。
また、発注者もある視点に立った際に周囲がどう見えるかのイメージができるため、空間のイメージもつきやすくなります。
(このHP上でも、ぐるぐる見る方向を変えられるのが分かると思います)
【円滑なコミュニケーション】と【設計の質の向上】のため
発注者との打ち合わせもスムーズにできることから、より使いやすくするためのイメージを引き出しやすくすることができると考えています。
設計段階で具体的に空間をどうしたいかをイメージできる発注者は経験上ほとんどいないです。
そのイメージをより引き出すことは我々設計者の技量が求められていると思います。
そしてそれだけではなく、同じ視点からあらゆる方向を見れるため情報量も多く、設計者もきれいに納めるためにどうすればよいか、快適な空間をつくるためにどうすればよいかの検討もしっかりと行うことが可能です。
他にもいくつか工夫している手法がありますので、少しずつ載せていきます。