換気設備を隠してシンプルに外観をまとめる
昨年からコロナウイルス対策で、換気についてよく耳にすると思います。
その換気については、建築基準法で基準が設けられています。
大きくは2つです。
■1つは「建築基準法第28条第2項」の換気についてです。
こちらについては、住宅で言えばリビング・ダイニング・各個室などの部屋では、
床面積に対して1/20の換気を取りましょうという話です。
引違窓や開きの窓で自然換気を確保できることもあれば、
窓がどうしても取れないときは換気扇などで取る方法があります。
■もう1つは「建築基準法施行令第20条の8」のシックハウス対策です。
端的に言えば、こちらは機械換気を行ってくださいということで、
部屋ごとに必要な換気量を求めて換気を行います。
換気のために外壁面に排気ファンや給気口をつける必要があります
一般的には換気扇で設けるやり方があります。
給気口・排気口ともに下のようなイメージで、端的に言えば部屋の数だけ外壁に出てくるものです。
外観をこだわられる方は、こういった給排気口もなんとかしたいなと思われる方もいらっしゃると思います。
全熱交換器を選択すると給気口・排気口は隠しやすくなります
全熱交換機とは、夏季や冬季の室内と屋外の気温の差が大きいときなどに、
室内の排気する空気と、屋外から取り込む空気を熱交換させる換気設備です。
概念的には、こんなイメージです。
温度差があっても熱のロスがないため、省エネも可能です。
住宅でも、全熱交換器を入れた例がありますが、上の図では給気口や排気口1か所ずつでは周囲から見えない位置にしました。
換気設備などは、壁面には出していません。
建設時にはお金はかかるけれど、空調の費用を抑えたいなどといったときはもちろん、
外観をすっきりさせたいといったときにも使うことができると思います。
照明などは取りついていますが、すっきりと外観をつくることができます。