日射対策について②

先日、日射の対策について、フィルム張りの件上げましたが、
他にもいくつか対策を載せます。


外付けのルーバーを取り付ける

夏場の日射を遮るには適しています。
東西面はどうしても、朝夕の時間に低い高さから太陽の日射が入るため、
こういった対策をする必要があり、新築の建物でも事例としてはよくあります。

ただし、断熱性能が根本的に上がるわけではないので、
ルーバーを取り付けても冬場は特段暖気が逃げないといったことにはなりません。

ガラスをLow-e複層ガラスにする

日射もカットしながら、断熱性能も高いサッシで、新築ではもはや一般的な仕様と言ってよいと思います。
更に、サッシを樹脂製のものにしたりすると、断熱性能は更に向上します。

課題としては、例えばRC造のマンションなどの場合は、どうしてもサッシを撤去する際に工事の音が発生します。

窓の内側に障子をつける

日本家屋の縁側を想像してもらえればいいと思います。
窓の内側に障子をつければ、日射を防ぎながら断熱性能も向上させられます。

ただし、これには注意が必要で、障子で日射を受けるため、
障子とガラスの間が熱だまりになることです。
この部分をうまく換気ができれば、室内環境は大きく改善されるはずです。

室内の面積が減るのがイヤだという場合には、採用はできません。

窓上に庇をつける



これも、日射対策としてはセオリーです。
夏場の日射を防ぎつつ、冬場の日射は室内に取り入れるというやり方です。

ただし、これは南面に主に行われる対策で、
東西面は低い高さから日射が来るため、遮ることができません。
方位なども考えて対策を行う必要があります。

改修で取り付ける場合は、当然のことながら構造面での検証が必要です。


このように、対策はいくつかありますが、
予算や窓が取りつく方位など、状況に応じて適切に考える必要があります。

外観上の意匠性も変わったり、室内の使い勝手などへの影響もありますので、
そういったところも検討が必要です。

更に必要なコストもそれぞれ異なりますので、いつも様々な側面から考えて適切に設計したいと考えています。