SDGsに関するセミナーを受けて

JIA(日本建築家協会)でSDGsに関するセミナーを受けました。
感じたこと、考えたことなどを、簡潔に整理してみました。

大きな目標 かつ 身近な目標

セミナーの中で、【SDGs自体は世界的な大きな目標ではあるものの、
身近に取り組んでいくべき目標であるということ】
を、お聞きしました。

まさに、一人ひとりができることから実践していくことが、
とても大切だということを考えさせられました。


建築を設計する中で、1つの単体の建築で大きく環境を変えることは、難しいかもしれません。

ただ、持続可能性を考えた取り組みを行い、
建築を利用した方がいいなと感じてもらえるように考え、
【行動を変えていくきっかけをつくれるという意味合いでは、建築ができる大きな取組の一つ】だと考えます。

建築を建てるという意義をしっかりと考える

海外では、【建築をつくる意義をクライアントにも説明することを丁寧にしている】ということも話題にありました。

建築をつくることが、周りに及ぼす影響(文化的にも環境的にも)が大きいことを、
いろんな方が知っていてすごく興味を持たれているということだということです。

まだまだ、日本ではそういった点は遅れているなと思いました。
もっと我々が、建築について分かりやすくかみ砕いて説明ができていないのかもしれないなと思いました。

例えばオフィスであっても、快適な環境で働くために高気密・高断熱とするのはいいですが、
閉め切った中で、空調機器で無理やり快適な環境を作りましょうという提案をしたとします。
建物の中は夏場だと涼しいかもしれませんが、一方で室外機からは温風を外に大量に放り出すわけです。

果たしていいのですか?もっと空調を使わなくても熱を根本的に遮断する方法を考えましょう!
自然光を快適に室内に取り込むことを考えてみましょう!
風をうまく取り込んで、室内環境をよくしていきましょう!
といったことをしつこく問いかけて、考えを変えられるくらいの丁寧な説明をすることを求められているのだと思います。

コロナ禍で社会的な変化も受け入れられやすいのでは


コロナにより社会的な変化が起きていること、
そして一般の方々がその変化を受け入れようとしてくれる風潮がある今だからこそ、
前向きな提案ができていけばなと思います。

建築をつくる意義をクライアントとともに考え、
社会がよくなる方向に動かしていけるように日々アンテナを張っておくこと、
考えをブラッシュアップすることの大切さを改めて感じました。