大きな会議室の音環境を考える

以前改修した温水プール(当社元設計ではないです)は、音の環境が非常に悪く、
放送の案内が聞こえないなどが問題になっていました。

計算すると残響時間があまりに長すぎて・・・
本当に何を話しているのか注意して耳を澄ませても分からない状態だったので、
根拠なく設計することで、ユーザーに負担を強いるんだなということを強く感じました。


少しマニアックですが、音に関する環境(いわゆる音環境)に関する話をします。

大きな会議室・セミナーホールなどの時には、
ある程度部屋の広さや使い方によって、求められる残響時間が変わります。
音が明瞭に聞こえるには音を吸う材料を仕上に使って、適切に吸音することが求められます。(スタジオなどは特に)

大部屋を区切るときと、人数を集めてセミナーを行う際に、それぞれ天井裏に吸音材が必要か否かの検討をしました。
(細かな計算方法は、専門家でないと興味はないと思いますのでここでは控えます)



結果としては、お金がかかる吸音材はなくても大丈夫ということが分かりました。

むしろ音を吸いすぎてスタジオに近いくらいの結果になったため(本当にそうなのかの疑問もありますが)、
もう少し音が吸わなくて安くて見栄えのいい仕上を考えることにします。