改修における考え方について
改修のイメージってどんなイメージですか?
改修におけるイメージは、
【古くなった部分の修繕をする】
【使いにくかった部分をお金をかけて取り換える】
といった、若干マイナスの視点から始まるようなイメージを持っているかと思います。
でも、実際はそうではありません。
改修において大切に考えること
一方で改修をしたいと思われている方は必ず、
【今の建物に愛着がある】【使っている中での思い出の風景がある】
という視点が必ずあると思います。
私自身は、改修の設計に取り組む際には、
【建てたときの元の姿に戻すだけという視点ではもったいない】と思います。
改修は今の時代に合った使いやすいものに変えてバリューアップするとともに、
今まで使われてきた歴史や思い出が重なりあえば、
より魅力的な空間にも変えることができると思っています。
以前記事で載せたアントワープ駅がそうです。
設計においては、現況の図面と改修後のイメージと2つ図面を作成する必要があり、
BeforeとAfterのイメージが同時に分かりにくいということがありますが、
同時に検証ができる【改修をBIMで行う】設計手法に取り組んでいます。
久家設計事務所では残す部分と改修部分を意見交換しながら進めますということで、
設計手法について、近々載せたいと思います。
話は少し変わりますが・・・
前職で太陽の塔の改修の現場を担当していた時に取材いただいたの、
当時の日経アーキテクチュアの編集長の記事を拝見しました。(⇒リンク先です)
昨年太陽の塔が登録有形文化財に登録された時の記事ですが、
設計当時考えていた、今のままの復元ではなく、+αの価値を重ねることを見ていただけているなと思い、
とてもうれしく思いました。