BIMによる設計で目指すところを考えておくこと

一つのプロジェクトの実施設計図書を書き上げ、積算の作業に入りました。

積算の作業は協力していただく別の事務所に依頼するため、
実施設計の作業としては一区切りです。
まだまだやるべきこともあり、次のプロジェクトも動かさないといけないため、
年内はありがたいことに仕事をみっちりとできそうです。


今日は、なぜこのタイトルを書いたのかというと、CGを作成してくれるという会社さんが営業に来られ、
5分程度ですが話をして感じたことを書きたかったからです。

その会社さんは3DでCGを立ち上げますということでしたが、
BIMを使うことになぜシフトしているのかを何やら理解されていないようでした。

BIMは生産設計(いわゆる施工図を書くため)のツールとしての認識しかなく、
ただ単に作業を楽にするために使うんでしょ??といったスタンスで来られました。
ただ単に業務効率化のために使うBIMソフトではろくなCG作成できないでしょう?と言った雰囲気が伝わってきました。

よりクライアントに対してどういいものを提供するのかの視点がなかったため、
一緒に仕事をしてもメリットはないかなと思いました。

まだまだ、HPなどでこちらの設計思想などが伝わってないなと感じましたので、
もう少し分かりやすくしていければと思います。

BIMで目指す方向性

業務効率化だけが最終目標であるのであれば、いい設計をするというスタンスを捨てることになると思います。
そんなスタンスでは仕事はしたくありません

BIMでは多角的に検証ができることがメリットです

 今まで書いたブログの中で、どんなことを書いているのかをざっと整理してみました。

 ■内部の意匠を立体で確認しながら快適な空間づくりをイメージできること
 ■日照の入り方・影の落ち方などから建物を考えることができること
 ■建物の周囲の環境を考えながら設計ができること
 ■構造との調整設備との調整をスムーズにすることで、より高いレベルでの意匠設計を行うこと
 ■他のツールと連携して通風のシミュレーションで風の流れを検証すること
 ■面積や仕上げの数量などが一目瞭然で分かることでコストコントロールがしやすいこと
 ■施主との意思疎通・設計チームでより高いレベルでの議論ができること
 ■VRで書き出しを行い、仮想空間でイメージを確認できること
 ■設計と同時に内装も考えること

こういったことを考えながら、少しでもより高いレベルでの検討ができればと、
BIMを使いながらの設計をしています。
もちろんBIMだけでなく模型なども作ったりもします。

同じ設計料で業務効率化をしながら時間を生み出し、より深い検討をどれだけできるのかをとても大切にし、
CADだけではできない+αの部分をたくさん付加して、クライアントに届けたいと思っています。


一緒に仕事をする方はそういった+αの付加価値を生み出す方であればとてもうれしいですし、
自分自身がそういった人として認められるようにがんばらないといけないなと思いました。